POSTED BY わたなべ  たい掲載日 JUL 23RD, 2021

【おひとり様大作戦】船旅時代に想いを馳せる貴重なカバンのコレクション

ニューノーマルな時代だからこそ注目の“おひとり様”。おひとり様歓迎の宿やソロキャンプ、ソロサウナ、ひとり焼き肉・・・。巷には“ぼっち”を楽しむスポットがいっぱい! そんな、おひとり様はもちろん、1組や1グループで楽しめるスポットやアイテムを紹介する「ひとりを楽しむ“最高ぼっち”大作戦」。今回は、世界の希少なカバンが一堂に集まる「世界のカバン博物館」を紹介します。

目次

船旅時代のアンティークなトランク&イリエワニ12匹を使った2,000万円カバン

おひとり様大作戦世界のカバン博物館

海外旅行はもちろんのこと、国内旅行もままならないこのご時世・・・。世界唯一ともいえる東京・浅草にある「世界のカバン博物館」で、次の旅へのイメージを膨らましてはいかがでしょう。

世界約50カ国、550点ものカバンが収蔵され、常時270点ほどのカバンを展示。ヨーロッパの産業革命や19世紀半ばごろから最新型のカバンまで、世界各国のカバンがズラリ! 館内は5つのエリアで構成されていますが、その中でも旅のイメージを掻き立てるのが「世界のカバンコレクション」。

船旅時代に使われた、歴史の匂いが染み込んだアンティークなトランクを見ていると、それだけでも過去へのタイムスリップな旅が楽しめそう。

こちらは、1870年ごろにドイツで作られたキャビントランク。中から宝石がザクザクで出てきそうな宝箱のよう。旅の主体が船であった当時の面影を忍ばせ、どっしりとした作りと堅牢性を兼ね備えています。

洋服などをたくさん入れることができ、長期間の船旅にも耐えられるワードロープトランクは、1930年ごろのアメリカ製。

現代にも通じる装飾美とスタイリッシュさを持ち合わせた、赤いジャカード織りが美しいイタリア製のカバン&スーツケースは1960年代ごろのもの。

シマウマのファーが美しいカバンは、1968年に作られたスペインを代表する高級ブランド「ロエベ」のもの。

現在の価格にすると2,000万円もするという! 12匹のイリエワニを使ったフランス製のキャビントランクは、1978年にカスタムメイドで作られた代物です。

スーツケースにタイヤを付けたのは日本? 美術館のような美しい展示

ヨーロッパの洗練された美しさに比較すると、シンプルなフォルムと機能性に特徴があるのがアメリカ製。塩化ビニールや合成樹脂などケミカル素材の登場によりカバンも進化し、船から飛行機への旅のスタイルの変化により、カバンも軽く、大きさもコンパクトになっていることが伺えます。

ところで、スーツケースにタイヤ(キャスター)を付けたのはどこの国だか知っていますか? 実は、日本なんです!(タテ形スーツケース。ヨコ型スーツケースにタイヤを付けたのはアメリカ)。1970年代初頭のことで、小柄な日本人でも重い荷物を運びやすいように配慮したことがきっかけ。現在のスーツケース+タイヤは、日本人の発想だったとは驚きです!

なんでそんなことまでわかってしまうのかって? 実は「世界のカバン博物館」はスーツケースやキャリーバッグなどの旅行バッグを扱う「エース株式会社」の企業内博物館。だから・・・!? というわけではありませんが 無料で世界の希少なコレクションの数々を楽しめます。

1975年に開館したとのことで、当時としてはかなり珍しかった企業内博物館は2010年にリニューアル。船旅時代のトランクなどがあった「世界のカバンコレクション」以外にも、「カバンの歴史」や「カバンのひみつ」などのエリアからなっていて、80種類を超える素材の異なるバッグが飾られていたり・・・。

スーツケースを分解して、小さなパーツに至るまでアート作品のようなビジュアルで見せていたり・・・。と企業内博物館とは思えない! アーティカルな展示方法でカバンのことが丸ごとわかるようになっています。

懐かしぃ~と思わず叫んでしまうマジソンバッグが登場!

50代以上の方には懐かしさ蘇る “マジソンバッグ”など、一大ブームを巻き起こしたエースさんの大ヒット作も必見。

アントニオ猪木さんや羽生結弦さんなど、著名人が愛用したカバンの展示などもあります。

◆世界のカバン博物館◆
住所:東京都台東区駒形1-8-10
営業時間:10:00~16:30
定休日:日・祝日
料金:無料
アクセス:都営浅草線ほか「浅草駅」A1口よりすぐ
HP:https://www.ace.jp/museum/

※2021年7月現在、新型コロナウイルス感染症対策のため営業時間やサービス体制などが通常と異なることがあります

[All Photos by ©tawawa]

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わたなべ たい
ライター/エディター/ディレクター

10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌などで豊富な取材を経験。読者やユーザーの案内役・ナビゲーター的な距離感を大切に、ライフスタイルにヒントやうるおいを与える情報を発信。

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