POSTED BY sweetsholic掲載日 AUG 23RD, 2021

日本の定食屋と違う？フランスの「なんちゃって日本食レストラン」に潜入！

南フランスより、ボンジュール！海外在住ライターのsweetsholicです。海外旅行の際に、いぶかしげな日本食レストランを見かけたことはありませんか？そう、経営者はおそらく・・・というか、絶対に日本人ではないであろう、“なんちゃって感”の漂うお店です。今回はフランスで親しまれている、そんな日本食レストランにまつわるトリビアをお届けします。

まずはじめに···“なんちゃって日本食”とは？

南仏ボルドーの日本食レストラン「Chez HAYASHI」。日本風の店名ながら、日本人スタッフはひとりもいない

ここフランスでは、「おいしくてヘルシー」「おしゃれなイメージがある」といった理由から、若い世代を中心に日本食が人気を集めています。

とはいえ、実際にフランス人おすすめの店に訪れて、日本人の筆者はビックリ！　スシをクリーム系のソースで食べさせるフランス発の回転寿司チェーンに、ファンキーなBGMが流れる店内で味わう焼き鳥という名の牛肉チーズ串焼き。おいしいけれど・・・、これ、和食なの!?

というわけで、今回ピックアップするのは、海外に進出している日系の料理店やチェーン店、あるいは日本人シェフが現地で開業した日系の日本料理店ではなく、“なんちゃって日本食”を提供する、経営者もシェフも日本人ではない日本食レストランです。

みそ汁は“前菜”です

こちらでは「スープ·ミソ」の名称で親しまれている、フランス人ファンも多いみそ汁。和食の献立では一汁三菜と言われるように、みそ汁はご飯とおかずと一緒にいただくものだけれど・・・。

ここフランスでは（というか欧米では）、前菜のスープとしての位置付けです。和食であっても中華であっても、フランス料理と同じ順序で、基本的には前菜からメイン料理の順に1品ずつ食べ進めます。

そんなみそ汁は、ツッコミどころ満載！

さて、前菜としてのみそ汁ですが、驚くのはまだ早い！　具はほぼ100%マッシュルーム、しかもレンゲ（！）でいただきます。シイタケは市場に出回っているものの、割高のため、安価に手に入るマッシュルームで代用している模様。「シイタケなら分かるけれど、マッシュルームだなんて」という声が聞こえてきそうですが、フレッシュなマッシュルーム入りのみそ汁は新鮮なおいしさです。

また、レンゲが付いてくるのは、器に直接口をつけて汁物をいただく習慣がないためです。日本文化に詳しくないフランス人の友人は、日本人の筆者がみそ汁をすすっている姿に「違和感を感じる」とのこと。