POSTED BY ノーヴィス編集部掲載日 DEC 7TH, 2021

日産とJAXAが月面ローバ試作機を公開！e-4ORCE応用で走破性向上を目指す

日産自動車は、同社の日産グローバル本社ギャラリーで2021年12月2日～12月27日（月）の期間開催する「Nissan Futures」において、JAXA（国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構）と共同開発を進めている「月面ローバ（探査車）」の試作機を公開しています。NISSAN FUTURESは、「共に切り拓くモビリティとその先へ」と銘打ち、日産の技術を振り返りながら、その先に描く電動化の未来が体験できるもの。そのなかにおいて、「日産リーフ」や「日産アリア」で培ってきた電気自動車の技術を応用した月面ローバの姿を見ることができるというわけなのです。

Nissan Futuresで月面ローバを公開

2021年12月2日～12月27日（月）に横浜の「日産グローバル本社ギャラリー」で開催され話題となっている「Nissan Futures」。日産のこれまでの技術を振り返りながら、これからの電動モビリティの可能性や未来を感じることができる催しとして、自動車ファンはもちろん、さまざまな人が注目していますよね。

そんな「Nissan Futures」で一際話題となっているのが、JAXA（国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構）と日産自動車が共同開発を進めている「月面ローバ」の公開です。

日産アリア搭載のe-FORCEも応用

月面は砂地で覆われ、起伏にとんだ地形が多数。そんな過酷な状況に加えて走行用エネルギーの確保など、月面ローバには高い走破性や高効率な走行性能が求められているのです。そこで日産は2020年1月から共同研究に参画。「日産リーフ」などの同社電気自動車の開発で培ってきたモーター制御技術や、「日産アリア」に搭載される電動駆動4輪制技術「e-4ORCE」の応用による駆動力制御に関しての研究を進めているそうです。

JAXAとの共同開発で卓越した走行性能の実現を

今回公開されたJAXAとの共同開発中の月面ローバでは、日産自動車の電動駆動ならではの4輪制御技術「e-4ORCE」を進化させ走行性能を高める技術開発が行われています。

さまざまな路面状況においてタイヤの空転（スタック）を最小限に抑えることで、エネルギーロスを回避して走行エネルギーを効率化することができるというわけです。この技術の開発は月面ローバだけでなく、地上で走る自動車の走行性能向上も目指しているそうです。

ワクワクと快適性を提供する「e-4ORCE」とは？

日産アリアに搭載される電動駆動4輪制御技術が「e-4ORCE」です。前後に合計2基の電気モーターを搭載し、それぞれのトルクを個別にコントロール。加速時のトラクション制御はもちろん、減速時にも前後のモーターそれぞれで回生量を調整し、ブレーキ時に車の染み込みを減少させるなどといった、車体の揺れを抑える制御も行ってくれます。

また、コーナリング時においても、前後のモーターのトルクと4輪のブレーキを協調制御。ステアリング操作に忠実で、滑らか・心地よいハンドリングを実感することができます。これらの制御によって、雨天時の濡れた路面や雪道など、さまざまな環境においても安心して運転することが可能とされているのです。