非現実的な光景に包まれた“泊まれる公園”

森の中に浮かぶ真っ白い球体・・・。突如、宇宙人が空から降りて作ったかのような、非現実的な真っ白い球体テントに否が応にも興味をそそられますが、ここは、静岡県沼津市の山間部にある広大な公園。

代々木公園に匹敵する60haもの広大な敷地は、「沼津市立少年自然の家」の跡地。林間学校などで利用されていた施設を活用しながら、公園を丸ごとリノベーションしたのが泊まれる公園こと「INN THE PARK（インザパーク）」。

豊かな自然環境を生かした新発想の複合型施設で、快適性やエンターテインメント性をプラスして魅力的な空間に仕上げているのですが、その代表格といえるのが真っ白い球体テント。

昭和ノスタルジーを感じるミニマル空間

すぐにでも白い球体テントに向かいたいのですが、まずはレセプションのある本館へ。美術館を思わすような真っ白い外観、ミニマルな美しさをもったフロントなど、林間学校や研修に使われていた建物が嘘のように現代的に再生。

白×黒×木肌で統一された館内は“引き算の発想”でリノベーションされ、シンプルで無駄がなく、空間を大胆に使っているのにぬくもりを感じる居心地のいい空間。

かつては食堂として使われたであろう開放感あるサロンには、ソファーがゆったりと配され、一面ガラス張りの窓からは駿河湾や伊豆半島を望めます。大きなステンレス製の湯船がノスタルジー感たっぷりの大浴場も！　宿泊者はもちろん、このお風呂を利用できます。

渡り廊下などを進んで行けば、森の中に浮かぶようにある球体テントが現れます・・・。

自然を身近に感じながら森の中で浮遊体験！

杉木立の中に、突如として現れる真っ白い球体テント。その光景は非現実的過ぎてドキッとするようなインパクト。森の中に浮かぶシルエットの「吊りテント」は、全部で3つ。広さ約7平方メートルのスタンダードと約11平方メートルのデラックスタイプがあります。

真っ白いドーム天井に包まれた、板張りの床とツインベッドからなる客室にいると、小鳥のさえずりや風の音、天窓からの明かりなど、より自然を身近に感じられゆっくりと五感が解き放たれていくよう。

テントは空中に吊られているので客室内を歩くと多少揺れますが、慣れてしまうと板張りの床にベッドが配されていることもあり、一般的な客室にいるような感覚で過ごせます。

「吊りテント」のほかにも、森の中のウッドデッキに設置された「ドームテント」が3つ。こちらもツインベッドが配されて、広さは約7平方メートル。浮遊感を味わいたいなら「吊りテント」ですが、グランピング的な楽しみ方をするのなら「ドームテント」もおすすめ。

どちらのタイプも、トイレやバスはないので、本館の大浴場やテントエリアに設けられたサニタリー棟のシャワールームを。客室内には電源コンセントも備えられ、タオルなどの各種アメニティーもしっかり用意されています。

■INN THE PARK（インザパーク）
住所：静岡県沼津市足高220-4
料金：1泊2食付き吊りテント1名2万1,450円～／ドームテント1万7,600円～／宿泊棟1万9,580円～（2名利用）
CHECK IN／OUT：15：00／10：00
客室数：10室
アクセス：電車／JR「沼津駅」よりタクシー18分　車／東名道「沼津IC」より県道406号を経由して約9分
URL：https://www.innthepark.jp

※2021年2月現在、新型コロナウイルス感染症対策のためサービス体制や料理提供方法などが通常と異なることがあります

［All Photos by ©tawawa］

	わたなべ　たい ライター／エディター／ディレクター
	10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌などで豊富な取材を経験。読者やユーザーの案内役・ナビゲーター的な距離感を大切に、ライフスタイルにヒントやうるおいを与える情報を発信。 著者のプロフィールを詳しく見る

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