POSTED BY 北川菜々子掲載日 MAY 9TH, 2021

【世界のニューノーマル最前線・パリ】ビール製造の廃棄大麦で作ったインスタントラーメンを実食レポ

フランスのオーガニックスーパーでちょっと変わったB級グルメを見つけました。その名も「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」。ラーメンという文字に惹かれて、手にとって見ていると、スーパーの店員さんに「ビール製造の廃棄大麦で作ったラーメンだよ。美味しいから一度食べてみて」と勧められました。ラーメン好きの筆者は、ちょっとビールの味がするのかしら、どんな味なのか興味津々！ということで、今回はパリから「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」をレポートしてみたいと思います。

「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」とは

まず、実際にこの廃棄物ラーメンをレポする前に、一体誰が何故このラーメンを作ったのかご紹介。

「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」を製造しているのはRamen tes drêchesというパリのスタートアップです。

Ramen tes drêchesのホームページによると、このような説明がありました。

現在パリではミクロブラッスリーと呼ばれる、ビール醸造工房が年々増えてきていて、クラフトビールがちょっとした流行になっています。あるミクロブラッスリーを訪れた、Ramen tes drêchesの創設者の1人が、大量のビール製造の廃棄大麦を見て、「これは勿体無い。何か再利用することができるのでは？」と考えたのが始まり。その後、試行錯誤を繰り返して、廃棄大麦を小麦粉状にすることに成功し、インスタントラーメンが生まれたのだそう。

廃棄大麦ラーメンは栄養価が高い！

ビール製造の廃棄大麦は、あまり知られていませんが、実は栄養価がたっぷり。食物繊維やタンパク質やミネラルが含まれています。

また、このラーメンはそら豆の小麦粉が一緒に練りこんであるのだそうです。

「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」を食べてみました

ラーメンをパッケージから取り出してみると、ラーメンというより、蕎麦の色に近い感じです。匂いは、ビール製造工場で嗅いだことのある香りがします。少し独特な匂いなので、苦手な人にはちょっとキツイ香りかもしれません。トッピングには、ごまと海苔。味付けはシンプルに醤油です。

多くのインスタントラーメンと同様、熱湯で湯がきます。普通のインスタントラーメンと違って、湯がいている間に、乾麺の蕎麦のように泡が出ます。そして、独特の匂いが漂ってきます。なんだかビールを温めているようだと感じてしまいました（笑）。

４分半湯がき、スープを入れ、トッピングをのせて、出来上がり。

早速「ビール醸造工房の廃棄物ラーメン」を食べてみました。まずは麺が硬い！というのが印象的でした。食物繊維がたっぷりなのはわかります。ただ、日本人がラーメンと思って食べてしまうと、あれれ？という感じがしてしまいます…。ラーメンというよりは、どちらかというと、全粒粉のパスタに近いような気が。また、匂いが強烈なので、残念ながら醤油の風味が感じられませんでした。

日本人が想像するラーメンとは違いますが、廃棄大麦で麺を作るコンセプトは面白い！ので、Ramen tes drêchesの今後に期待です。