「YUKA」とはこんなアプリ！

「YUKA」は商品バーコードをスマホにかざすと、すぐに商品を分析・採点してくれるアプリです。

商品はこのようにわかりやすく４段階で評価されます。

分析結果もクリアにアプリ上に記されます。例えば、添加物や栄養価、糖分などを赤（高リスク）、オレンジ（リスク）、黄色（限られたリスク）、緑（リスクなし）の順に評価されています。

例えば、フランスのスーパーでよく見かける、子どもも大好きなKnackiというソーセージの評価は、なんとMauvais （悪い）というショッキングな結果に。添加物や脂質、塩分も高リスクであると分析されました。。

こんなふうに、普段口にしているものが実は添加物まみれだったら・・・。知らないということは怖いことだと改めて実感させられました。

また、「YUKA」では、採点の下に代わりにおすすめ商品も表示されます。スーパー等でお買い物の時に、比較をしながらどの商品を買えばいいのか判断できるので、使い勝手のいいアプリとなっています。

「YUKA」は完全な独立機関

「YUKA」は、アプリケーションの有料サービスや栄養プログラムサービス、グッズの販売などで収益を得ており、スポンサーもない完全な独立機関が運営しています。これはスポンサーや広告等で分析結果に影響を与えないようにするため。中立性が保たれているので、利用者から絶対的な信頼を得ているのです。

「YUKA」が人気の理由とは

フランスで「YUKA」がここまで多くの人に利用されている理由のひつとに、フランス人の間で健康志向が年々高まっていることが挙げられます。

同アプリの開発者も、子どもが生まれたのを機に、身体に害のあるものをなるべく与えたくないという想いから、このアプリを構想したのだそう。アプリで簡単に身体にとって良い食品なのかどうか知ることができるので、健康志向の高いフランス人のニーズにマッチしたのだと言えます。

また、生産地や環境問題などを考慮し、自分たちで判断し購入する消費者が増えてきていることもフランスで受け入られている理由だと考えられています。「YUKA」で商品を分析し、購入の判断基準とすることで、自分たちの消費者力が高まっていると感じる人が多くいるのです。

実際に、フランスではこのアプリのおかげで、ある食品の防腐剤が使用されなくなった例がいくつもあるのだそうです。また、「YUKA」の利用者が増えるにつれて、大手食品メーカーも添加物の使用の見直しなどを行うという事例も生まれています。Mauvais（悪い）という評価がついた食品が改善されていくというのは、消費者にとっても喜ばしいことですよね。

以前であれば知ることが難しかった食品やコスメの詳細を「YUKA」というアプリを通して、手軽に知ることができるようになったのは、ちょっとした革命です。テクノロジーの恩恵によって、消費者がますます力を持つ時代になるのだと実感させられます。

All photos by YUKA

参考文献　YUKA

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	北川菜々子 キタガワナナコ／ライター
	学生時代は東京で過ごし、卒業後なんとなく思い立ちフランスへ移住。気がつけばフランスでの生活も十余年。現在はフリーランスのライターとしてライフスタイル、文化、旅行、就職など多岐に渡って執筆しています。実生活では二人の息子たちの育児に奮闘中。 著者のプロフィールを詳しく見る

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