ニューヨークはワクチン接種完了者のマスク着用義務を解除へ

CDC（米国疾病予防管理センター）のガイダンス変更に伴い、2021年5月19日、クオモ・ニューヨーク州知事は、ニューヨーク州においてワクチン接種者に対する「マスクの着用」及び「ソーシャル・ディスタンス」の取り扱いを改定しました。

• 連邦・州・地方における法令や規則、ローカルビジネスや職場におけるガイダンスで要求される場合を除き、「ワクチン接種完了者」は、「マスクの着用」及び「６フィートの距離の確保」が不要。
• 「幼稚園から12歳までの学校」、「地下鉄やバスなど公共交通機関」、「高齢者施設」、「医療機関」などでは、ニューヨーク州民が完全にワクチンを接種するまで、マスク着用が必要。
• ワクチンを接種していない人は、公共の場においてマスクの着用が必要。

これから本格的な夏を迎えるニューヨークで、マスクが外せるのは朗報です。

「ワクチン接種完了者」とは

ワクチン接種者とは、下記に該当する人を指します。

• 2回接種型ワクチン（ファイザー、モデルナ）の2回目を接種後、2週間が経過している者
• 1回接種型ワクチン（ジョンソン＆ジョンソン）を接種後、2週間が経過している者

ニューヨークのワクチン接種率は

2021年5月25日時点のデータ では、NYCを含むニューヨーク州全体で18歳以上のワクチン完全接種率は55.2％、8,717,620名（1回目のみ済ませた人も含めると63.9％、10,104,707名）。ニューヨーク州全体で「18歳以上の完全接種率」は半数以上。アメリカの接種目標率は70％以上で、7月4日の独立記念日までには、フルオープン（完全再開）にしたいとしています。

どうやって「ワクチン接種完了者」と証明するの？

「ワクチン接種完了者」を証明するのには、下ようなものが用いられます。

• ワクチン接種の記録カード（COVID-19 Vaccination Record Card）
• NY州のエクセルシオールパス（Excelsior Pass）
• デジタルアプリケーション

１年以上ぶりのマスク解除にニューヨーカーは？

セントラルパークでは、マスクをしていない人が多い

ニューヨーク市は、コロナ禍によるレストランや飲食店の営業時間制限また屋内飲食の人数制限が解除され、経済再開が着々と進んでいます。ガラガラだったマンハッタンもニューヨーク市でのワクチンツアー誘致も功を奏し、外国や米国内からの観光客が増加。

観光客が半分ほどのセントラルパークでも、屋外であることも手伝ってマスクなしの人が目立ちます。

住宅地ではまだマスク着用率が高い

筆者の住むミドルクラスが多数のニューヨーク市クイーンズ区では、屋外でもマスクをしている人がほとんど。ニューヨーク市クイーンズ区のワクチン完全接種率は、1,046,102名（2021年5月25日現在）とニューヨーク州でトップ。にも関わらず、通りを歩いている人の95％はマスクを着用しています。筆者もワクチン接種済で、接種後に受けた感染テストでも陰性でしたが、まだマスクを外せないでいます。本当は暑いので、外したいのですが・・・。

「ワクチン接種完了者」でもマスクをすべき場所は

「各個人のワクチン接種状況が不明な屋内環境」においては、マスクの着用が強く推奨されています。

• 地下鉄やバスなどの公共交通機関
• 小売業
• 飲食業
• オフィス
• ジムやフィットネスセンター
• アミューズメントや家族向け娯楽施設
• ヘアサロンや理髪店
• コインランドリーなど

色彩が戻ってきたニューヨーク

ワクチン完全接種率が55.2％を超えたニューヨークでは、レストランなど飲食店の営業規制も外れ、地下鉄も24時間運転を再開。フルオープン（完全再開）を目指して、着々と回復を見せています。

コロナ禍の間に失われた色彩が戻ってきて、ニューヨークはウキウキした気分が漂っています。このまま、コロナ収束が順調に進むことを祈ります。

■参照
ニューヨーク州におけるマスク等の規制の改定について　在ニューヨーク日本国総領事館

[Photo by Hideyuki Tatebayashi]　Do not use images without permission.

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	青山沙羅 アオヤマサラ／ライター
	はじめて訪れた瞬間から、NYにひと目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、2009年ついに上陸。 旅の重要ポイントは、その土地の安くておいしいものを食すこと。 特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、「やられたら、やり返せ」。 プロ・フォトグラファーの夫とNYでふたり暮らし。共同著書『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日（PIE International、2020年3月）』。 著者のプロフィールを詳しく見る

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