POSTED BY 金子愛掲載日 MAR 1ST, 2021
【世界のニューノーマル最前線・AUS】コロナ禍で引っ越し難民になりかけた話
2021年2月現在、コロナ禍の影響で「引っ越したいのに引っ越せない人たちが増加中」のオーストラリア。かく言う我が家も、なかなか新しい家が見つからず、危うく引越し難民になりかけました。3カ月に渡る厳しい家探しの経験から得た必勝法や、コロナによって変化した内見方法など・・・、最新賃貸事情をゴールドコーストからお届けします!
引っ越したいけど家がない!
2020年、全世界に猛威をふるった新型コロナウイルス。その魔の手はオーストラリアの賃貸住宅事情にも伸びていました。「コロナ禍の影響で収入が減少→家賃を払うのが困難になり、安い家に引越す」という人たちが増加。一方、「家主側も収入減少→それまで貸していた物件を売却、もしくは自らがその物件に住むため賃貸契約を終了」というケースが続出。
借りたい人 > 借りられる物件
圧倒的に、需要が供給を上回っている状態です。
人気高まるゴールドコースト
コロナ禍の影響で、住みたい町No1.に躍り出たのがゴールドコースト。というのも人口密度の高い都市部を脱出、スローライフを求め海辺のプチ田舎に移住する人が増えているんです。
2020年12月時点、この町の賃貸物件の空室率はなんと0.9%! 当然価格は沸騰、平均家賃は週$540(約4万6千円)を記録。これはQLD州最大の都市・ブリスベンを、週$60(約5千円)も上回る価格です。州都であるブリスベンよりも家賃が高いというのは、地元民もあまり知らない驚きの事実。
仁義なきハウス争奪戦
そんなわけで、家探しをするには最悪なタイミングであった2020年12月。実は我が家も契約更新を機に、新居を探すことになりました。しかし良い物件は市場に出た瞬間応募が殺到。不動産会社に連絡した時点で既に借りられているか、内覧会にありつけたとしても、30組以上の人が集まることもざら。その競争率たるや、未だかつて経験したことのない激しさなのでした。
入居者の選考基準は物件により異なり、早いもの順のところもあれば、厳正な審査が行われるところまでさまざま。「この家良いけど、もうちょっと他も見てから決めようかな?」なんて悠長なことを言っていると、あっという間に他の人に決まってしまうわけです。
ニューノーマルな内見事情
通常、オーストラリアで家を下見する際は、公開内覧会に参加するのが主流。あらかじめ決められた日時に、その物件に興味のある人が一堂に会します。
前述したように人気物件には相当な数の人が集まるため、コロナウイルス対策が取られていました。例えば入り口では手指消毒や体温測定が行われ、一度に部屋の中に入れる人数も限定。また非接触の観点から、家の中を勝手に触るのもNG。ドアや窓を開けてチェックしたい場合は、スタッフに開けてもらうなど、徹底したところも。
さらに最近は、ビデオコールなどを使ったバーチャルツアー(いわゆるオンライン内覧)や、プライベート・インスペクション(個別内見)も積極的に導入されています。
必勝法で希望物件GET!
人気物件を見事獲得するには、念入りな対策がマスト。下記、必勝ポイントをあげてみたいと思います。
●公開内覧会まで待たず、プライベート・インスペクションで先手を打つ。
●内見当日は時間厳守。スタッフとコミュニケーションをよく取る(住人としてふさわしいか、その人となりがチェックされる場合も)。
●内見後すぐ申し込めるように、必要書類は準備しておく(スピード命)。
最後にバックグラウンドチェックと呼ばれる審査をパスする必要があります。身分証明書、収入証明書などはもちろん、これまでの賃貸ヒストリーなどが調べられ、賃借人として信頼のおける人物なのかが確認されるのです。例えば過去の家賃は期限内に支払われていたか、部屋は綺麗に使われていたか、などが重要ポイント。日々の生活から気をつけることが大切です。
「家探しってなんだか就職活動みたい」これが3カ月にもおよぶ、長き家探しを終えた感想。内見と言う名の面接、書類選考、ライバルは数知れず・・・。無事家が決まるまで、眠れぬ夜をいくど数えたことか (笑)。
以上、コロナ禍による’’引越し氷河期’’真っ只中のゴールドコーストより、最新賃貸事情をお届けしました。
[参照]
Gold Coast, Sunshine Coast rents rise after exodus of sea-changers from capital cities: Domain Rent Report:
Big cities snubbed in favour of regions in a post-COVID world:
https://www.realestate.com.au/news/big-cities-snubbed-in-favour-of-regions-in-a-post-covid-world/
[All Photos by Shutterstock]
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金子愛 | |
2006年渡豪。役者として映画やミュージックPVなどに出演した後、撮影コーディネーターに。日本ではTV番組制作や旅メディア運営を経験。現在「暮らすように旅して、旅するように暮らす」をモットーに、”暮らし旅ライター”として活動中。紹介記事:https://kenokoto.jp/50354 |
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