POSTED BY オオモト ユウ掲載日 FEB 26TH, 2022

入門用のセット竿で楽しむメバル狙いの探り釣り【魚別釣り方指南vol.3】

携行性に優れた竿と糸付きのリールがセットになり、主に釣り未経験者の入門用として販売されているコンパクトロッドセット。以前にその特徴やセッティング方法などを解説したが、今回は「春告魚」とも呼ばれるメバルを狙う釣り方を紹介する。堤防や港湾部の岸壁から狙えるうえに食べてもおいしいこの魚は、ほぼ日本全国で釣ることができる人気のターゲット。それだけに釣り方の種類も豊富にある。ここでは、誰でも簡単に楽しめる「胴つき仕掛けを使った探り釣り」のイロハを解説していこう。

目次

釣りに行く前に覚えておきたいメバルの基本情報

漢字で「眼(目)張」と書くように、大きくてつぶらな瞳が特徴的なメバル。大人しそうで愛らしい外見、群れで海藻帯や岩礁周りをのんびりと遊泳するその姿からは想像できない攻撃性を備えており、25cmを超える大型は小魚を盛んに追い回す。大きいものは35cmほどまで育ち、釣り人の間では尺(約30cm)を超える個体を「尺メバル」と呼んで、ある種の勲章ともされている。

沖縄を除く日本全国に生息し、各地で釣りの対象に。堤防から釣れる個体は、厳密に言うと「アカメバル」「シロメバル」「クロメバル」と3種に分けられるものの、一般的には「メバル」と総称される。

場所によってはほぼ1年中楽しめるが、最も狙いやすいのは産卵を控えて浅場に寄る冬から春。夏場は小型が中心となる傾向がある。

メバルを釣るならこんな場所!

メバルは穏やかな環境を好む魚で、波立っていたり、流れが速かったり場所は好まない。また、海が荒れて砂が舞い、水が濁っている条件も望みは薄いだろう。前述のように海藻や岩礁周りを好む傾向にあり、ポイントは自ずと絞られる。

堤防や漁港周りなら、外海の波が影響しない港内や堤防の内側が狙い目。奥まった場所でも付き場となる障害物があれば魚は入っているので、広く探ってみるとよい。

また、メバルの習性として夜行性であることも覚えておきたい。日中でも釣れるものの、暗い時間帯のほうが確率は高いだろう。街灯の明かりが水面を照らしているような場所があればその周辺は必ず探りたいところ。明るく照らされた場所はプランクトンや小魚が集まりやすく、それを狙ってメバルも寄ってくるのだ。

これを揃えればあとは釣るだけ!必要な道具や仕掛け・エサ

竿とリールは「コンパクトロッドセット」をそのまま使う。リールに巻かれた道糸がナイロンの2.5〜4号であれば、アイナメやスズキの若魚が掛かっても対応できるだろう。

仕掛けは「胴突き」と呼ばれる横方向に複数本のハリが出た専用のものを使う。パッケージにメバルの絵や写真がプリントされていたり、商品名に「メバル」と書かれていたりしたものであれば安心だ。

メーカーによってはオモリまでセットになっている商品もあるが、根掛かりによる消費も考慮して予備を用意しておこう。「小田原型」「ナス型」と呼ばれる上部に金属製の環が付いたオモリがベストで、重さは3〜10号(12〜37gぐらい)から選べば間違いない。ただ、メバルに限らずゆっくりと仕掛けを落とすほうが魚の食いはよいので、海底まで落とせる範囲でなるべく軽いオモリを選ぶのがコツ。

エサはアオイソメを使う。価格は1パック(50g程度)で500〜700円。太さが綿棒程度の中〜細めがよく、1匹を半分くらいの長さにカットしてハリに刺す。ルアーでも釣れる魚なので、生きたイソメが苦手な人は人工エサ(パワーイソメなど)を使ってもよい。

釣り方の一連と覚えておきたいこの釣りの注意点

メバルは障害物の影に潜んでいるので、まずは足下の堤壁ギリギリに仕掛けを落としてみよう。底まで着いたらいったん余分な道糸を巻き取る。そこで10秒ほど待って反応がなければ、竿先を持ち上げるようにして仕掛けを引き上げ、そのままの状態で1〜3m移動しながら再び仕掛けを落とし込む。これを繰り返しながら探り歩き、魚の反応を探り当てていく。

魚が食ってきたときの感触は千差万別。何か違和感があれば、竿先を持ち上げるようにして様子を見るのがベターだ。魚が泳ぎだしたら躊躇せずに水面まで浮かせてしまおう。

また、メバルは係留船の影などにも潜んでいるが、その周りにはロープが入り組んでいて仕掛けが引っかかる可能性が高い。漁業関係者とのトラブルを避けるためにも、船の周りはなるべく避けて楽しもう。また、日没後の釣りは漁具などに足が引っ掛かって転倒したり、落水したりする恐れがあるので、足元には必ず注意すること。ヘッドライトやライフジャケットなど、安全に楽しむための装備も忘れずに準備しておこう。

オオモトユウ
編集者/ライター/フォトグラファー

スポーツウエアメーカー勤務、雑誌編集などを経てフリーライターに。好きなことを仕事に選び続けた結果、周囲からは「ラクをして生きている」と思われているのが悩み。四国、北海道については愛車で単独周遊済みなので、九州に照準を定めている。旅先での酒場巡りとノルウェー旅行の再開に思いを募らせる日々。

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