2020年9月の開店日には長蛇の列ができる人気

2020年9月、地元クイーンズ区のショッピングセンター内スーパーマーケットに向かう途中に、長蛇の列ができているのを見つけました。ざっと見ても150人以上は並んでいましたが、何が新しくオープンしたのかと思えば・・・。

幅広い人種に人気の日本の100円ショップ

NYCに2店舗目となる、クイーンズ区レゴパークのダイソー（Daiso）のオープン日（2020年9月19日）でした。やった〜！　NYCで100円ショップ未経験の筆者は大喜び。徒歩圏内に日本の100円ショップができたなんて。

でもこの行列に疑問が。日本人の私が知らないのに、なぜ皆が開店日を知っているの？　しかも、白人、アフリカ系、ラテン系、アジア系と幅広い人種が並んでいますよ。皆日本の100円ショップに興味があるの？

ちなみに、NYCの1店舗目はクイーンズ区フラッシング。NYC郊外ではアップステートのスカースデール、お隣のニュージャージー州（日本食スーパーミツワ内）と、中国人、日本人、韓国人などが多いエリアをターゲットにしているようです。

NYCダイソーの店内の様子

開店後2週間ほどして、列が短くなったタイミングで入店。コロナ禍により、店側で入場制限を設けており、買い物が終わった人と入れ替わりに入店可能。

以前はPayless Shoesというチェーン店のディスカウント靴屋さん（破産して店舗撤退）があった場所で、店内はそれほど広くありません。

では、NYCダイソーの店内をご紹介しましょう（どんどんSNSなどで宣伝してくれということで、店内の写真撮影OKの張り紙あり）。

まるで日本の100円ショップにいるかのよう。

アメリカのスーパーや店舗と違うところは、整然として、商品が整頓されている点。アメリカ生活ではすっかり忘れていた形容詞「こぎれい」「きちんとしている」などが甦ります。

日本のお菓子もいっぱい。売れ筋は、やはりスナック系。揚げせん、かっぱえびせんのほか、キャラメルコーンも。日本のスナックは味が良いと評価高し。

100円じゃない。お値段は「２倍」！

日本の100円ショップはアメリカにもあり、アメリカではダラーショップ（Dollar Shop　1ドルショップ）もしくは99セントショップといいます。

ダイソーは日本では100円ショップですが、アメリカではダラーショップではありません。お値段は「2倍」で、100円のものは1.99ドル（涙）。日本から運ぶコストや税金が掛かるので、100円で販売しては儲けが出ないのでしょうね。

価格がついてないものは、1.99ドル。その他150円の価格ラベル→2.5ドル、250円→3.5ドルなどになります。

NYCのダイソーでは何が売っている？

日本のダイソーと、NYCのダイソーで売っているものはまったく一緒なのでしょうか？　国が違えば好まれるものも違うでしょうし、日本人の整理するテクニック上の小物など、ザッパーなアメリカ人に理解できるのでしょうか。

姉妹サイトのイエモネなどで見た商品は、NYCでも売っているのでしょうか？

なんでもいちいち可愛い日本製品

アメリカ生活が長くなると、忘れてしまった日本の感覚。そうだった、日本のものって、なんでもいちいち可愛かったのでした。アメリカでは生活用品で、こういうのはまずないですね。

日本の文房具用品は、品質が高く人気。アメリカのノートって、書いていると紙に穴があく（紙質が悪い）ことにはじめはビックリしていました。子どもはこういうの欲しいよねえ。しかも日本製は壊れないし（アメリカで販売されているものは、簡単に壊れる）。

付箋で、こんなに芸が細かいのってありえないでしょう。アメリカじゃネオンカラー（蛍光色）止まり。

なんとキッチンのスポンジも、このノリ。キッチンに置いておくには可愛いかもだけど、使いやすいのかなという疑問も。

アメリカ人に理解できるのかどうか・・・な、椅子足カバー。しかも全部キャラ付き。

床を傷めないようにとか、音をさせないようにという「気遣いをする」感覚があるのかなあ。

とイチイチ内心ツッコミを入れながら、見てまわるのが楽しいですね（笑）。

NYCに住む日本人が欲しいモノは

日本人の筆者がNYCで欲しいものは、和食器なのです。日本から大事に抱えてきた伊万里焼や有田焼、青い銅板染めのお皿、切り子の一口グラス、洒落た小皿。やっぱり壊物ですから、長く使っているうちに破損して減っていきます。漆器のお椀は乾燥の激しいニューヨークでは、ヒビが入りショック。どれもNYCでは手に入りにくい品だと思うと、悲しみで立ち直れません。

NYCの日本の食料品店でも和食器は少し売っているのですが、日本のどこで見つけたのかと驚愕するセンスのなさ。しかも高い。

それがダイソーでは、そこそこ普段遣いできるものが買えます。

古伊万里や銅板染めはありませんが、ここに来れば和食器があると思うと安心です。でも、この次買おうかなと思っていると、次にはありません。結構商品の入れ替わりが早いのです。ここで日本人を見かけたことはないけれど、誰が和食器を買うのでしょうね。

ちょっと迷った箸置き。買えば良かったかも。通販でヒット商品らしいです。雪だるまが可愛いですね。1ドルだったら即買いなんですが、1.99ドルだと多少の理性が働きます。

筆者が買ったもの

2020年10月初めて行った時購入。各1.99ドル。1.99ドル以上の高いものを買わないよう値段は慎重に確認（ケチだと言わないで）。

【購入したもの】お箸（4膳）、菜箸（4膳）、ご飯のしゃもじ、歯ブラシ（5本）、絆創膏（60枚入り）、アカスリ（プーさん模様）、ヘアターバン、ゴミ袋（サイズを間違え小さすぎた）

【感想】お箸はなかなか見つけられないので、この安さで買えるのはうれしかったですね。これからは消耗してきたら気軽に取り替えられそう。この後に訪れた時も、違う柄の箸を購入。アカスリは主人用。使いやすいと喜んでいました。

【購入したもの】メラミンスポンジ、キャラメルコーン、こつぶっこ、芸の細かい和食のシール、猫のシール（シールは感心して眺めるだけ）

【感想】メラミンスポンジは、バスルームに積んでおいて、洗面台など気づいた時に使用。小さいので、蛇口や角などの掃除に使い勝手が良いですね。あまりにもリアルで美しいシールは、観賞用。もったいなくて使えません。日本製のお菓子はやっぱり美味しいなあ。

100円ショップの日本製品が素晴らしい理由

ダイソーの回し者じゃありませんが、ダイソーの日本製品が素晴らしいと思う理由

• こぎれい（これが一番の理由かも）
• 品質が高い（アメリカの品質検査基準はかなり低い。蓋の閉まらないタッパーなどザラにある）
• 1.99ドルでも割安感がある（アメリカの雑貨や文房具用品は比較して高い）
• 日本製品が安く購入できる（他の店で日本製品を買ったら高い）

NYCでの人気商品は

正直、自分が舞い上がっているので、他人を見ている余裕がなかったのですが、スナック、文房具、キッチン系、掃除系のコーナーに人が多かったような。また、日本人の好きな「可愛い」系は、アメリカでも好きな人が増えています。

その一方で、日本人の好きな整理用の小さなプラスチックケースは、エコ問題などは別にして、こまこまと整理するのが苦手なアメリカ人には向いてないかなあと思います。アメリカ人は大体プラスチックの大きなコンテナケースにぶち込んでますからね。

次回ダイソーへ行った時、人気商品を観察してきたいと思います。

■Daiso（ダイソー）https://www.daisojapan.com/

All Photos by Sara Aoyama. All Rights Reserved.

関連するタグ

• #コラム
• #ルポ

	青山沙羅 アオヤマサラ／ライター
	はじめて訪れた瞬間から、NYにひと目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、2009年ついに上陸。 旅の重要ポイントは、その土地の安くておいしいものを食すこと。 特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、「やられたら、やり返せ」。 プロ・フォトグラファーの夫とNYでふたり暮らし。共同著書『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日（PIE International、2020年3月）』。 著者のプロフィールを詳しく見る

関連するカテゴリー

• 100均／プチプラ
• ライフスタイル
• 海外