エコな心がけ「ゼロ·デシェット」

地球環境への関心が高まるとともに、近年フランスでは、環境に配慮したエコなライフスタイル（すなわちゴミを出さない生活）を意識する人が増えています。

フランス語では「ゼロ·デシェット（Zéro déchet）」あるいは「ゼロ・ガスピヤージュ（Zéro gaspillage）」と呼ばれる、食品ロスや資源のムダ使いを減らす、ゴミをなるべく出さない個人レベルの取り組みです。※英語圏での呼称は「ゼロ·ウェイスト（Zero waste）」

フランス人が実践している、エコな取り組みとは？

ゼロ·デシェット、具体的にはどんなこと？ 季刊誌『Zéro gaspi 4』より、具体例をまとめてみました。

• 野菜は皮までしっかり活用する
• 過剰包装されたものは購入しない
• 洋服や子どもの遊具などは中古品を購入する
• 洗剤や化粧品、簡単に作れるものは手作り·DIY
• 家にあるものは捨てずにリサイクル・リメイク

具体的には、次のようなことを実践します。

野菜類···野菜や果物の皮は有機堆肥にしたり、余すことなく料理に使ったり。例えば有機栽培のものなら、オレンジやレモンの皮であっても安心。

過剰包装···プラスチックゴミ削減のため、量り売り中心の食品店や、スーパーの量り売りコーナーを利用。

中古品···友人·知人と服を交換したり、フリーマーケットや蚤の市、ネットやアプリで売り買い。

手作り·DIY···化学薬品を使わないナチュラルな洗剤や虫除けスプレーは、地球にも、肌にも優しい。マスクは手作り、欲しいアイテムはDIYで。

リサイクル・リメイク···持ち手の取れたマグカップ、脚がくたびれたイスも、再び使えるように修理。

このほか、旬のものを栄養価の高い新鮮な状態でいただき、生産者のサポートにつながる「地産地消」もまた、（食料の長距離輸送に伴う）大気汚染の軽減という観点も含め、ゼロ·デシェットにつながる心がけのひとつです。

フランスでも人気、日本のエコグッズ

私たち日本人にとって、身近な存在のお弁当や風呂敷は、エコかつおしゃれなアイテムとして注目されています。

何度でも洗って使えるお弁当箱に、食べ切れる分だけ詰めた手作りのお弁当は、確かにとてもエコですよね。風呂敷は、ここ最近、プレゼントを包む際の包装紙代わりに活用する人が増えています。

テレビや雑誌、フリーペーパーなどのメディアに始まり、スーパーの広告でも頻繁に取り上げられている「ゼロ·デシェット」。フランスで暮らし始めてから、エコを意識する機会が増えました。

普段からゴミの分別や省エネを心がけ、なるべくエコバッグやお弁当箱を持って外出する－など、日頃からエコに関心がある方は、今回ご紹介した方法も意識してみてはいかがでしょう？ 

[Zéro gaspi 4／書籍]
[Photos by Shutterstock.com]　

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	sweetsholic ライター／パティシエ／ときどき通訳
	海外を放浪しながら気ままな人生を謳歌しているフリーライター、パティシエ。現在の居住地は南フランス。海外のライフスタイルや、各国で学んだお料理などをみなさまと共有できればと思っています。 世界の文化とスイーツ、地中海料理、マレーシアが大好き。 著者のプロフィールを詳しく見る

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