コロナのワクチンっていったいどういうもの？

皆が待ち望んでいた新型コロナウイルス感染症のワクチンが、アメリカ全土に到着しました。コロナ禍収束の救世主になるであろうこのワクチンは、いったいどういうものなのでしょうか。

ワクチンはどこで作っているの？

2020年12月現在、アメリカでは、2種類のワクチンがFDA（米国食品医薬品局）によって承認済みです。

1. 米国・ファイザー（Pfizer）と、ドイツ・ビオンテック（BioNTech）によって開発。2020年12月11日にFDA（米国食品医薬品局）により正式に承認。

2. 米国・モデルナ（Moderna）によって開発。 2020年12月18日にFDA（米国食品医薬品局）により正式に承認。

ワクチンはどうやって保存するの？

1. 米国・ファイザーのワクチンは摂氏マイナス70度、ワクチンは超低温の冷凍庫で要保存。

2. 米国・モデルナ（Moderna）のワクチンは摂氏2.2度から摂氏7.7度、通常の冷蔵庫で保存可能。扱いやすいため、地方の病院など遠隔地に配布されるとみられている。

■参照記事
モデルナもワクチンの有効性を発表…通常の冷蔵庫でも保管が可能、配布も容易に　-　ビジネスインサイダージャパン 2020年11月18日

米ＦＤＡ、モデルナのコロナワクチン緊急使用を許可　2例目に　-　ロイター 2020年12月18日

ワクチン接種は１回で効くの？

ファイザーとモデルナ（Moderna）それぞれのワクチンは、2回の接種が必要。 2回目は、1回目から3〜4週間後に行う必要があります。

ワクチン接種の価格は？

一般住民が接種する場合の価格など詳細については、2020年12月末時点で未定。

アメリカにワクチンが届いたのはいつ？

2020年12月14日（月）、アメリカ全土に最初のワクチン（米国・ファイザー（Pfizer）とドイツ・ビオンテック（BioNTech）製）が供給されました。

ニューヨーク州は、2020年12月14日（月）に米国・ファイザーの最初の17万回分、次に米国・モデルナ（Moderna）のワクチンを受け取り、2020年12月22日（火）時点で63万回分のワクチンがあります。また、年末までにさらに30万回分のワクチンが到着する見込みとなっています。

アメリカでワクチン接種第1号は誰？

アメリカでのワクチン接種第1号は、Long Island Jewish Medical Center 　集中治療室の看護師　Sandra Lindsayさん。米国・ファイザー（Pfizer）とドイツ・ビオンテック（BioNTech）によるワクチンを接種しました。重篤患者にかかわる集中治療室の看護師さんは、第1号としてふさわしいですよね。

Sandra Lindsayさんは、ワクチンについて「他のワクチンを接種するのと何ら変わりはありません。ワクチンが安全であるということを皆さんに信頼していただき、コロナ禍収束のために私たち全員が役割を果たす必要があります」と語っています。

バイデン米次期大統領もワクチン接種

バイデン氏がワクチン接種を公開　「何も心配ない」医療従事者、科学者に謝意／毎日新聞

2020年12月21日（月）には、バイデン米次期大統領もワクチンを接種しています。

ワクチン接種の優先順位は？

ニューヨーク州でのワクチン接種の最優先は、ナーシングホーム（高齢者の介護施設）とリスクの高い医療従事者（救急治療室、集中治療室、呼吸器内科）などとされています。

一般人はいつ接種を受けられるの？

2021年春から初夏頃までに大量入荷見込み。一般住民は、2021年春以降まで待つ必要がありそうです。

ニューヨーク州のワクチンについてもっと知りたい

NY州の公式サイトでワクチンについてのページがあり、順次更新される予定。

ニューヨーク州のワクチンについてのサイト
COVID-19 Vaccine: Get the Facts - NY State Gov
https://covid19vaccine.health.ny.gov

アメリカ人の40％強はワクチン接種を希望しない

世界最多の感染者を数えるアメリカにもかかわらず、マーケティングリサーチのGallup社の調査（2020年10月19日〜11月1日実施）によると、「アメリカ人の42％がワクチン接種を希望しない」という驚きの事実が。

日本では子どもの頃から、水疱瘡やおたふくかぜ、結核などの予防接種がほぼマストとなっており、ワクチン接種にあまり抵抗がありませんが、諸外国では宗教や文化の違いもあり注射針を自身の身体にいれることに抵抗がある人もいて、予防接種は任意となっています。また、米現大統領が政治的理由でワクチン開発を急いだことで、安全性に疑問を抱いている人も多く、しばらく様子見したい考えのようです。

コロナの収束にこぎつけるには、誰もがワクチン接種する必要がありますが、行政はワクチン否定派をどのように納得させるのでしょうか。

■参照記事
More Americans Now Willing to Get COVID-19 Vaccine　-　Gallup, Inc　2020年11月17日

All Photos by  New York State Gov

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	青山沙羅 アオヤマサラ／ライター
	はじめて訪れた瞬間から、NYにひと目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、2009年ついに上陸。 旅の重要ポイントは、その土地の安くておいしいものを食すこと。 特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、「やられたら、やり返せ」。 プロ・フォトグラファーの夫とNYでふたり暮らし。共同著書『いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日（PIE International、2020年3月）』。 著者のプロフィールを詳しく見る

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