POSTED BY フレッチャー 愛掲載日 JUL 4TH, 2021

【世界のニューノーマル最前線・UK】Euro2020「デンマークの快進撃」で問われる倫理観とは

新型コロナウイルスパンデミックによって1年遅れでの開催となった「Euro2021」。デンマーク代表が注目を集めていますが、同チームエリクセン選手に起こった突然のトラブルを経ての活躍であることは広く知られていますよね。世界中に衝撃が走った出来事ですが、そのなかでチームメイトの賞賛すべき行動や、一方で問われるメディアの倫理観など、あらためて考えさせられることも多いのが事実です。そこで今回は、イギリス在住ライターの筆者が、デンマークの快進撃を熱く語ります!

目次

コロナ禍でも大盛り上がり! Euro2020

Vitalii Vitleo/ Shutterstock.com

「Euro2020(サッカー欧州選手権)」が、2021年6月より開催されています。完全に新型コロナウイルスのパンデミックを脱したとは言い難い状況ですが、この1年遅れで開催となった大会に、私の住むイギリスでは連日大盛り上がりとなっているのです。

デンマーク・エリクセン選手を襲った悲劇

Marco Iacobucci Epp/ Shutterstock.com

Euro2020のグループ予選第1節、デンマーク対フィンランドで世界中が涙した悲劇が起こりました。デンマーク代表のMFクリスチャン・エリクセン選手が、突如ピッチに倒れこんだのです。

29歳のエリクセン選手は、イングランドプレミアリーグのトッテナムで7年ほどプレーをしていたこともあって、イギリスではとても人気の選手。チームメイト、審判ともにただならぬ雰囲気となり、医療チームに囲まれますが、それでも起き上がる気配はまったくありませんでした。

心肺停止状態であったエリクセン選手には、ピッチ上で心臓マッサージ、そしてAED(自動体外式除細動器)での電気ショックなどが施されました。チームメイトたちは蘇生行為がカメラに映らないように涙を流しながら壁を作るなど、「ひとりの人間として、チームメイトとして」エリクセン選手の尊厳を守ろうとする勇気ある行動が讃えられました。

幸いにもこの後、エリクセン選手は奇跡的に意識を取り戻し病院に運ばれ一命をとりとめたのです。

団結したデンマークの快進撃

ベスト8を決めたデンマーク。筆者撮影

この出来事からデンマークチームは一気に結束力を固め、グループリーグでは優勝候補のベルギーに2対1で負けるものの、最後のロシア戦では逆転勝ち。決勝トーナメント進出を決めました。

勢いの止まらないデンマークは、ベスト8をかけた続くウェールズ戦も4対1と快勝。2021年7月3日(現地時間)に行われたチェコ戦も2対1で快勝し、ベスト4進出を決めています。

スポーツの意味とは?

ウェールズ戦後のデンマークチーム。筆者撮影

エリクセン選手が心肺停止で蘇生治療がされている様子を見て多くの人が思ったことは「なによりも命が大切」ということです。筆者が見ていたBBCの解説者たちも「サッカーなんて所詮ゲーム。生きてることが一番大切」ということをしきりにコメントしていました。

開催を控えている東京2020五輪にも共通することですが、コロナ禍で開催されるスポーツの祭典ということで「人生をかけて挑むスポーツ」であると同時に「スポーツよりも命が優先されるべき」という大前提をもう一度思い出させてくれるきっかけになりました。

問われる報道の倫理観

Anton Garin/ Shutterstock.com

筆者の住むイギリスでは、BBCで試合が生中継されていました。土曜日の午後5時キックオフということもあり、子どもを含め多くの人が観戦していました。エリクセン選手が心臓マッサージをされているであろうところ、またスタジアムに応援でいたエリクセン選手の妻が心配そうに涙を流しているところなども生中継されていました。

BBCには、当事者(エリクセン選手やその家族)の人権保護の観点と観戦者への心理的負担などを鑑みて「もっと早く中継を中断するべきだった」と、非難が集中。メディアの倫理観を問われることになりました。

AED(自動体外式除細動器)の売り上げが大幅アップ

エリクセン選手は、幸いにも迅速な蘇生措置で一命をとりとめました。スポーツ中の突然死をできるだけ防ぐためにも、屋内のスポーツ施設だけでなく公園やサッカーグランドなどにもAED(自動体外式除細動器)を設置すること、そして、だれもが素早くアクセスできるように整えておくことの大切さが、あらためてニュースで大きく取り上げられています。エリクセン選手のアクシデントの翌日には、AEDの製造元へは問い合わせが殺到したそうです。

https://www.bbc.co.uk/news/uk-england-london-57503062

世界中から愛されるチーム・デンマークはどこまで行く?

Thomas Hollaender/ Shutterstock.com

今現在、デンマークは世界中で一番サポーターの多い国に間違いなく、ヨーロッパのどのスタジアムに行ってもホームゲームなみのサポーターであふれかえるでしょう。手堅いけれど地味な印象だったデンマークですが、このまま世界中を味方につけてどこまで進めるのか目が離せません!

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フレッチャー愛
フレッチャーアイ/イギリス在住ライター

20代のころからイギリス在住。科学者。フットボールに夢中な男の子の母親として奮闘中。ヨーロッパ各地のマーケット(蚤の市)散策、ワイン、見晴らしのよい絶景スポット、特に海が大好き。

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