POSTED BY 倉田直子掲載日 DEC 28TH, 2020

【世界のニューノーマル最前線オランダ】学校にも意外な影響が続々と

送り迎えは、小学校の敷地手前まで

こんにちは。オランダ在住ライターの倉田直子です。コロナ禍が発生してから数カ月、オランダでもさまざまな新ルールや習慣が誕生してきました。それは当然、子どもたちの生活にも入り込んできています。今回は、2020年のロックダウン以降に学校で適用されたさまざまな決まりや風潮についてお話させてください。

目次

オランダの小学校の新ルール

学校再開に際し、新しいルールが誕生

オランダは、2020年3月16日から義務教育の一斉休校がスタートし、5月に小学校、6月に中等教育校(日本の中高一貫教育のようなシステム)といように段階的に再開していきました。けれどその際、政府や関連機関からいくつかの要請や推奨事項が学校や保護者に課されました。それらが混在する形になりますが、簡単にまとめると以下の様になります。(一部の抜粋)

・保護者が学校へ送り迎えする際は、可能な限り徒歩または自転車で行うこと
・保護者は校舎や校庭に立ち入らない
・すべての教室には消毒用ハンドジェル、ハンドソープ、ペーパータオル、消毒スプレーを置く
・生徒の校舎の出入りが集中しないよう、なるべく学年ごとに使用する出入口を分ける

下校時に先生に挨拶する生徒と迎えに来た保護者たち
コロナ禍前の、下校する生徒と迎えに来た保護者たち ©︎Naoko Kurata

オランダは小学生の学校への送迎は義務ではありませんが、多くの保護者は安全配慮のために付き添っています。そして低学年であればあるほど、保護者は校舎の中まで付き添い、子どもが通学バッグからお弁当を出したりするのをサポートしていました。高学年の生徒の保護者も、登校時に教室まで入って先生と談笑できていました。このちょっとした交流も、教師や職員、保護者の間でソーシャルディスタンスを保つためにNGになってしまったのです。

これは私見ですが、オランダの小学校は全員土足で、そのまま外から入ってきます。そのため、ウイルスが靴底に付いていたらそれをそのまま持ち込む危険があります。その危険を削減させるためにも、保護者の入館を制限するのは確かに有効だとは思います。いち保護者としては残念でしたが。

小学校再オープン後の様子

オランダの小学校の教室にある手洗い場
オランダの小学校の教室にある手洗い場(筆者の子どもが撮影)

2020年5月の小学校再オープン当時、筆者の子どもはオランダの小学校に通っていました。子どもに「衛生用品は教室に設置されたか」を確認すると、入り口にハンドジェル、教室内のシンクにハンドソープとペーパータオルが設置されたそうです。学校がちゃんと、ガイドライン沿って対応してくれているようでひと安心です。

送り迎えは、小学校の敷地手前まで
送り迎えは、小学校の敷地手前までに ©︎Naoko Kurata

そして、子どもが通っていた小学校も保護者の出入りは禁止になりました。上の画像は学校の敷地への入り口なのですが、そこに「ここでキスしてお別れしてください」という看板が。緑の中に消えていく子どもの背中を見て、なんとも切ない気持ちになったのを覚えています。

冬季はツラい教室の換気

定期的に窓を開けて換気する(写真はイメージです)

そして、通常登校再開後は、教室の換気徹底が奨励されています。でもほとんどの学校は換気扇の機能などが十分ではないので、定期的に窓が開放されるのです。夏の間は良かったのですが、冬は辛いですね。
学校が新しい換気システムを導入するための補助金を、オランダ政府は支給することになっているのですが、当初の目標の12月には間に合わなかった様子。アリー・スロブ初等中等教育およびメディア大臣によると、学校は2021年1月に補助金を受け取ることになっているそう。

Met dekens in de klas, want de ramen moeten open

中等教育校では、学校が「着られるブランケット」を支給することが流行しているようです。上の動画は、とある学校にブランケットが支給されたときの報道(1分45秒から)。首や手首のあたりをマジックテープで結び、マントのようにまとうことができるのです。なんだか、ハリー・ポッターの魔法学校のマントのようですね。

筆者の子どもは2020年夏から中等教育校に進学しましたが、形や色が異なるものの、やはり似たようなブランケットを支給してもらいました。オランダの学校には通常は制服がないのですが、これは学校のロゴも入っているので、ちょっとした「スクールジャンパー」気分です(ただしこれは別に義務ではないので、やらない学校もあるし、もらっても着ない生徒もいます)。

学校の気遣いはありがたいですが、やはり一番は窓を閉めた暖かい教室で勉強できること。オランダ政府には、一刻も早く換気システム導入のための補助金を配布して欲しいものです。

2020年12月15日から再ロックダウン

広範囲のロックダウンを宣言するルッテ首相(12月14日の演説より)(c)Naoko Kurata
広範囲のロックダウンを宣言するルッテ首相(12月14日の演説より)©︎Naoko Kurata

実は2020年12月15日から2021年1月19日(暫定)まで、オランダは再びロックダウンに入りました。冬休み明けの1月4日から約2週間は、小学校・中等教育校ともにオンライン授業になる予定です。
そんな折、欧州では新型コロナウイルスの変種も発見され、また緊張感が高まってきました。オランダのみならず、世界中の子どもたちが、健康に勉強できるよう祈りたいと思います。

※記事の内容は、2020年12月現在の情勢を反映しています

[Photos by Shutterstock.com]
[Met dekens in de klas, want de ramen moeten open]

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倉田直子
クラタナオコ/ライター/タイニーハウス・ウォッチャー

2004年にライターとしてデビュー。北アフリカのリビア、イギリスのスコットランドでの生活を経て、2015年よりオランダ在住。主にオランダの文化・教育・子育て事情、タイニーハウスを中心とした建築関係について執筆している。著書「日本人家族が体験した、オランダの小学校での2年間」(https://www.amazon.co.jp/dp/B0758JCDTM/)

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