POSTED BY 北 秀昭掲載日 AUG 26TH, 2021

テスラが世界に衝撃!人間型ロボット「テスラ・ボット」を2022年に試作と発表

世界中で人気を獲得し、日本でも好評の、IT先進国・米国の新進電気自動車メーカー「テスラ」。同社の最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は2021年8月19日、2022年中に、人間型ロボット「Tesla Bot(テスラ・ボット)」を試作すると表明しました。テスラ・ボットは人間には危険な作業も行えるとしており、世界中が注目しています。
写真:テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla」の「Tesla AI Day」より引用

目次

米国のEVメーカー「テスラ」とは?

テスラは電気自動車(EV)事業のほか、ソーラー発電事業、クリーンエネルギー事業なども手掛けている、ITの本場、アメリカ・カリフォルニア州に本社を置く企業です。

2003年に誕生した同社は、自動車メーカーとしてはわずか10数年の新興会社。しかし知名度・実績とも、今では世界有数の電気自動車メーカーに成長したことでも知られています。

日本では400万円台で購入可能な、コンパクトなEVセダン「テスラ・モデル3」

世界が注目するテスラが、同社のイベント「Tesla AI Day(YouTubeでも公開。下記参照)」のなかで、人間型ロボット「Tesla Bot(テスラ・ボット)」を試作すると発表。開発の目的やイメージ写真、サイズなどを公表しました。

2021年8月19日に開催されたこのイベントは、夜の11時過ぎ(米国時間)まで行われました。テスラの公式YouTubeチャンネルでも公開され、約100万人が視聴したそうです。2021年8月23日現在も公開中のこのショーは、累計閲覧数が約133万人に達していることからもその注目度の高さが伺えますよね。

同ショーは、下記のテスラ公式YouTubeチャンネル“「Tesla AI Day」の模様はこちら”でも閲覧可能です。

テスラが発表した人間型ロボット「Tesla Bot(テスラ・ボット)」
引用元:テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla」の「Tesla AI Day」

「Tesla AI Day」の模様はこちら

テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla AI Day」。テスラ・ボットは2時間5分25秒より登場

人に代わって危険な作業やおつかいも

テスラ・ボットは、電気自動車(EV)に採用されている電動モーターやセンサー、バッテリーなどに加え、自動運転など自動制御のテクノロジーも投入されるそうです。電動自動車(EV)の設計や製作で培った強みが、随所に活かされているというわけですよね。

頭部に8つのカメラを内蔵し、胸部にコンピューターを配置。収集した映像を学習・処理し、完全自動運転を実現
引用元:テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla」の「Tesla AI Day」

テスラの最高経営責任者(CEO)であるイーロン・マスク氏は、「テスラ・ボットは、あくまでも人間のために作っています」と語りました。

テスラ・ボットは、頭部に8つのカメラを内蔵。胸部に配置されたコンピューターを使い、捉えた映像を学習・処理し、完全自動運転を実現。単純作業に加え、人間にとって多大なストレスとなる反復作業などを、代わって行ってくれるのです。テスラによれば、買い物や肉体労働、自動車整備などもこなせるよう設計するとのこと。

また、危険な作業を行ってくれるのもテスラ・ボットの魅力のひとつです。具体的な作業内容は説明されていませんが、爆弾処理や爆弾除去、原子力発電の廃炉、原子力発電事故後の修復、高所や地下、ウイルス感染者の治療などの、大きなリスクを伴う作業にも活躍すると予測されています。 日本でも慢性的に人手が足りない老人介護などへの導入にも期待が高まりますよね。

身長173cm、重量57kg、20kgの荷物を持ち、時速8kmで歩行

歩行速度は人間にとって脅威にならない、時速8kmに設定
引用元:テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla」の「Tesla AI Day」

ロボットが人間に代わるには、人型が適している。この考えをベースに、テスラ・ボットは頭、胴体、左右の手足を持った人間のカタチに設計されています。

身長は、身長5フィート8インチ(約173cm)。軽量素材で作られた重量は125ポンド(約57kg)。スリムでスタイルの良い中背の男性が、全身タイツを身にまとっているような外観を与えられています。

また、20kgまでの荷物を持ち、人間が歩くのとほぼ同じスピードの時速8kmで歩行します。人間にとって脅威にならない、適度な速度に抑制されているのも特徴の一つと言えそうですよね。

テスラ・ボットはどこまで実現されるのか?

現況、テスラ・ボットが上記のどこまでを実現しているのかは、まったくの不明です。

実用化が実現すれば、介護や医療の現場でも活躍しそうなテスラ・ボット
引用元:テスラ公式YouTubeチャンネル「Tesla」の「Tesla AI Day」

日本のソフトバンクからは、対話型のロボット「ペッパー」が登場し、さまざまなシーンで活躍していますよね。このロボットは、人とのコミュニケーションを目的に設計されています。

ソフトバンクが開発・発売するコミュニケーション型ロボット「ペッパー」。教育、接客、介護などの現場に導入
引用元:ソフトバンク

一方、テスラ・ボットは、人間の動きを肩代わりする肉体型のロボット。人間のカタチをしたこのようなロボットは、これまでさまざまな企業が挑戦しては、退散してきた分野。つまり、実現が極めて困難だというわけです。

これらのことからも、今回のテスラの発表について多くの人々は、実用化は困難だと予測しています。テスラは、「人間のカタチをした肉体型のロボット=使えない」という既存の常識や予測を打ち破ることができるのでしょうか? 今後の動向に注目です。

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北秀昭
編集者/ライター

神戸~東京築地~横浜~兵庫姫路~大阪京橋育ち。瓦敷き職人助手、空手師範代助手、ダスキ〇のお掃除部隊等に従事しながら高校・大学を卒業後、旅行グルメの編プロを経て、車やバイクに特化した出版社に勤務。バイク専門サイト「4ミニ.net」運営。 https://4-mini.net/

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