POSTED BY オオモト ユウ掲載日 MAR 26TH, 2022

入門用のセット竿で楽しむウミタナゴ狙いのウキ釣り【魚別釣り方指南vol.6】

携行性に優れた竿と糸付きのリールがセットになり、主に釣り未経験者の入門用として販売されているコンパクトロッドセット。以前にその特徴やセッティング方法などを解説したが、今回は春の訪れを告げる魚として密かに人気のウミタナゴ釣りを紹介したい。可愛らしい外見に似合わぬ鋭い引きは、ベテランをも魅了する。群れに当たると盛んにウキが動き、視覚的にも楽しい。初心者でも数釣りが楽しめるので、麗らかな春の休日に楽しむにはうってつけだ。

目次

釣りに行く前に覚えておきたいウミタナゴの基本情報

「タナゴ」と聞くと、用水路などに生息する体の模様が美しい小さな淡水魚を思い浮かべる人が多いかもしれない。古くから釣りの対象だけでなく観賞用としても人気があり、売買も盛んに行なわれている。

一般的な知名度は件の淡水魚に劣るものの、海にもその名が付けられた「ウミタナゴ」という魚が存在する。偏平な魚体とつぶらな眼がなんとも愛らしく、かつては専門に狙う人も多かった。現在は主役として扱われることは少ないものの、堤防周りに多く生息して釣りやすいため、釣り入門者におすすめのターゲットである。

北海道から九州までほぼ日本全国の浅海に生息し、東北地方などでは食用魚として流通も見られる。大きいものは30cmほどまで育ち、鋭い引きで釣り人を楽しませてくれる。ほぼ1年中狙うことができるが、繁殖期の春〜初夏が最も狙い目。「産卵期」ではなく「繁殖期」と表現したのは、この魚が卵ではなく稚魚を産むため。この時期は釣り上げた個体からポロポロと稚魚が飛び出てくることがあり、しばしば釣り人を驚かせる。

なお、近年「マタナゴ」「アカタナゴ」「ウミタナゴ」の3種に分類されたが、釣り人の間では「ウミタナゴ」という総称が引き続き使われている。

ウミタナゴを釣るならこんな場所!

ウミタナゴは磯魚に分類され、岩礁や海藻帯の周りを住処としている。それゆえ、そういった変化に富んだ環境に隣接する漁港や堤防はベストポイントとなる。港内では堤防の隙間や海藻の陰に潜んでいることが多く、その周りに仕掛けを落として狙う。ペタ〜っとした静かな海域でも釣れるものの、警戒心が薄れるのか、適度に流れや波があるほうがエサに食いつきやすい。

これを揃えればあとは釣るだけ!必要な道具や仕掛け・エサ

専門に狙う人は全長4〜5mの竿を使うが、足下から一定の水深がみこめる堤防周りなら「コンパクトロッドセット」でも十分楽しめる。

ウキ釣りは視覚的に魚の反応が楽しめるのが魅力だが、必要な仕掛けパーツが多いのがネック。そこでおすすめするのが、すべてがセットになったオールインワン式のウキ釣り仕掛け。リールを使わない「ノベ竿」と呼ばれる竿に対応した商品が多いが、必要な部分のみを取り外してセットし直せば同様の仕掛けを組むことが可能。具体的にはヨリモドシに結ばれた道糸を切り、ウキを固定しているゴム管とウキを取り外して、リールから出した道糸に通す。あとはチチワ結びでヨリモドシと接続するだけなので、初めてでも簡単に仕掛けを作れるのだ。

予備として用意しておきたいのは糸付きバリ。ウミタナゴ釣りではフグヤベラなどにハリを飲まれてしまうことが多いので、1〜3パック程度あると安心だ。「アジ」「袖」「伊勢尼」といった名称のハリで、0.8号程度のハリスが結ばれているものならどの銘柄でもよい。

エサはハリに付ける「付けエサ」と、海に撒いて魚を寄せるための「コマセ(寄せエサ)」の2種類を用意する。

付けエサはオキアミが一般的。小さい口で吸い込むようにエサをついばむので、なるべく小さいものを用意しよう。パッケージに「Sサイズ」と書いてあれば、それを選べばよい。付け方はハリに尾の先端の羽根状の部分を取り、背側の身と殻の間にハリ先を入れてそのままハリに沿って刺せばOK。

コマセは冷凍のアミエビブロックに、「配合エサ」と呼ばれる粉末を混ぜる。配合エサは「メジナ(グレ)」用からなるべく軽いものを選ぶのがベター。アミエビブロック2〜3㎏に、配合エサを半袋程度混ぜれば3〜4時間は楽しめる。

ほかに必要な装備としては、コマセを入れるバケツ(バッカン)や海水を汲むロープ付きのバケツ、コマセを撒くためのヒシャクの3つが挙げられる。これらはほかの釣りでも出番が多いので、揃えておくと何かと役に立つだろう。

釣り方の一連と覚えておきたいこの釣りの注意点

釣り方の手順は、下の3ステップ。

  1. コマセを撒く
  2. コマセと同じ場所に仕掛けを入れる
  3. ウキが沈むのを待つ

ウキが海中に引き込まれたら、そっと竿の先を上げるようにしてハリに掛ければOK。ただし、ウキが沈んでもタイミングが合わなかったり、必要以上に糸を出してしまっていたりするとハリに掛からないことも多い。この駆け引きがウキ釣りの魅力なので、工夫しながら真剣勝負を楽しもう。

ハリに掛かったら、海藻帯などに潜り込まれないよう、余分な糸を巻き取りながら寄せて抜き上げる。この時、ウキからハリまでの長さを竿よりも長くしてしまっていると、魚を取り込めないので注意が必要だ。

魚が掛かると強い引きに驚かされるが、慌てて前に出たりしないこと。つまずいて落水する恐れがあるので、落ち着いて竿を立てつつ、引きを楽しみながら寄せてくるとよい。

また、釣りを終えたら、堤防上にこぼれたコマセを海水で洗い流すのを忘れずに。釣り場を汚したままにしたことで釣り禁止となった場所も多炒め、最低限のマナーとして徹底してほしい。

合わせて読みたい
>>>【釣り初心者必見】マニアがおすすめ釣具や竿・餌を徹底解説!

オオモトユウ
編集者/ライター/フォトグラファー

スポーツウエアメーカー勤務、雑誌編集などを経てフリーライターに。好きなことを仕事に選び続けた結果、周囲からは「ラクをして生きている」と思われているのが悩み。四国、北海道については愛車で単独周遊済みなので、九州に照準を定めている。旅先での酒場巡りとノルウェー旅行の再開に思いを募らせる日々。

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