POSTED BY 北 秀昭掲載日 SEP 15TH, 2021

電動化を2年前倒しのVW(フォルクスワーゲン)!2025年までにEV「ID.」発売か

2021年9月7日~9月12日、ドイツ・ミュンヘンで開催された国際モーターショー「IAA MOBILITY 2021」。同イベントではVW(フォルクスワーゲン)が、クロスオーバータイプEV(電気自動車)「ID. LIFE」のコンセプトカーを世界初公開して話題を集めました。同社は今後、自動車の電動化をさらに推し進め、2025年までに「ID.」シリーズを市場投入することを発表しています。そこで今回は、この「ID.LIFE」のキャラクターに迫ってみます。

目次

IAA MOBILITY 2021でコンセプトカーを公開

コロナ禍の中、25カ国以上から500社以上が出展した「IAA MOBILITY 2021」

2021年9月7日~9月12日、ドイツのミュンヘンで開催された国際モーターショー「IAA MOBILITY 2021」。このイベントでは、25カ国以上から500社以上が出展し、世界各国の新製品に加え、CO2削減ための革新技術や電動モーター&バッテリーを用いた最新の電気自動車(EV)なども披露されました。

そのなかでも特に話題を呼んだのが、世界初公開とされたドイツの大手自動車メーカー・VW(フォルクスワーゲン)によるコンパクトなクロスオーバータイプのコンセプトカー「ID. LIFE(アイディ. ライフ)」です。

VWが世界初公開したコンセプトモデル「ID. LIFE(アイディ. ライフ)」。このモデルを足掛かりに自動車の電動化をさらに推進させる

EVの世界市場を切り開くためのエントリーモデルとして位置付けられたID. LIFEは、VWが展開するEVへの変革を推進する「ACCELERATE戦略」を明確に体現した1台といえるのかもしれません、また、同社は当初の計画よりも2年早い、2025年までにコンパクトカーに属する「ID.」シリーズをリリースすることを宣言しているのも見逃せないところではないでしょうか。ID.シリーズの価格は約2万ユーロ(日本円で約260万円)からを予定されています。

映画の視聴やゲームも楽しめる空間を演出

ID. LIFEは、スマートフォンやタブレットに保存された音楽や映画、ゲームなどの画像・映像をプロジェクター機能で車内のスクリーンに投影が可能とされるのも注目したい点。さらに、タッチパネルで基本的な運転機能の操作ができ、スマートフォンを操作システムに統合することも可能とされます。スマートフォンやタブレットを連動し、ナビゲーションシステムを操作することもできます。

今や自動車もスマートフォンで自由自在に駆使できる時代に guteksk7 / Shutterstock.com

また、「クリア・シンプル・高品質」というデザインコンセプトの通り、過度な装飾品やドレスアップパーツは装着されず、複雑な素材の組み合わせもなし。水平基調のボディや窓、ルーフでシンプルなエクステリアを演出しているのも魅力の一つです。ルーフを取り外し式として車両重量を削減しつつ、開放的なドライブも可能にされるのも期待が高まるポイントですよね。

VWの開発陣は「未来のユーザーは娯楽性にも興味を示す」と予測。遊び心を随所に盛り込むことで、電気自動車に興味のない人でも親しみやすい環境へと導こうとしているのです。

各部に天然素材とリサイクル素材を採用

同車は、ボディのクリアコートにバイオベースの硬化剤や木材チップによる天然着色剤を、ルーフやフロントカバーの素材に100%リサイクルペットボトルを、タイヤの原料にバイオオイルや天然ゴム、もみ殻などと、各部にサステナブルな素材が採用されているのも特徴です。

FF方式で234馬力&約400kmを実現

前輪がモーターによって駆動するFF方式を採用。モーターは最高出力172kW(234馬力)のハイパワーを発揮し、0~100km/hを6.9秒で加速する厚いトルクを体感することができるスペックが奢られる予定です。また、容量57kWhの高電圧バッテリーによって約400kmの航続距離も実現される見込みです。

災害時等などの非常用電源にも

災害時等の緊急避難時にも役立つ230V/16Aのコンセントを装備。※写真はイメージです

車内には230V/16Aのコンセントも装備され、災害時などには非常用電源として家電などを使用することも可能とされる予定です。また、リアシートと同じくフロントシートも完全に折り畳むことができるので、広い積載スペースを確保したり、ストレスの少ない車中泊を行うことも可能だというわけです。

2030年までに欧州でのEVシェアを70%に

ドイツ都市部の夜景

VWは、2030年までにヨーロッパにおける車両販売全体に占める電気自動車のシェアを70%に、北米と中国では50%まで増やすことを目標としています。

このようなヨーロッパメーカーの急速な自動車の電動化への動きに対し、日本では、トヨタがEVに加えて水素エンジンの研究・開発も推進していることも知られていますよね。また、ホンダは、2040年までに販売するすべての自動車をEVとFCV(燃料電池車)にすることを発表。2021年9月には、GMと共同で電気自動車の開発を推進することも公にしています。世界の自動車業界は今、大きな変革期を迎えているというわけなのです。

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北秀昭
編集者/ライター

神戸~東京築地~横浜~兵庫姫路~大阪京橋育ち。瓦敷き職人助手、空手師範代助手、ダスキ〇のお掃除部隊等に従事しながら高校・大学を卒業後、旅行グルメの編プロを経て、車やバイクに特化した出版社に勤務。バイク専門サイト「4ミニ.net」運営。 https://4-mini.net/

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